
Project Prometheus(以下、Prometheus)は本日、宇宙空間におけるエネルギー伝送技術を定義する新たな業界用語として、SETS(Space Energy Transfer System、読み:セッツ) を定義します。
■ なぜ今、用語を再定義するのか
宇宙太陽光発電の分野では長らく、SBPS(Space-Based Power System)およびSSPS(Space Solar Power System)という用語が使用されてきました。しかしこれらの用語は、1970年代から1980年代にかけて提唱された概念を起源とし、現在の技術的現実および事業的文脈とのずれが生じています。
SBPSとSSPSは、主に「太陽光発電」と「地球への送電」という二段階の構造を前提として設計された用語です。しかし現在Prometheusをはじめ、この分野の最前線では、衛星間送電・月面への送電・軌道上データセンターへの電力供給など、従来の定義では捉えきれない多様なエネルギー伝送の形態が生まれています。
用語が技術と事業の現実を正確に反映しないとき、業界の議論は曖昧になり、標準化は遅れ、投資と規制の判断が歪みます。Prometheusは、この領域のパイオニアとして、用語の再定義そのものを業界への貢献と位置づけます。
■ SETSとは何か
SETS — Space Energy Transfer System(宇宙エネルギー伝送システム)
読み:セッツ
SETSは、宇宙空間において生成・捕集されたエネルギーを、レーザーまたはマイクロ波を用いて無線伝送するシステムの総称として定義されます。
SBPSおよびSSPSとの本質的な違いは以下の三点です。
第一に、エネルギーの発生源を限定しない点です。SBPSとSSPSはいずれも太陽光発電を前提としています。SETSはこれを限定せず、太陽光・原子力・将来的な核融合炉など、あらゆる宇宙空間でのエネルギー生成を包含します。
第二に、送電先を地球に限定しない点です。SBPSとSSPSはいずれも地球への送電を主目的として設計された用語です。SETSは、衛星から衛星へ、軌道上データセンターへ、月面基地へ、火星植民地へ、あらゆる宇宙空間上の送電先を包含します。
第三に、伝送媒体を限定しない点です。SETSはレーザーおよびマイクロ波の双方を包含し、将来的な技術革新による新たな伝送媒体にも対応できる定義となっています。
■ SETSが定義する新たな市場構造
SETSという概念は、宇宙エネルギー伝送を単一の技術システムとして捉えるのではなく、宇宙文明のエネルギーインフラとして再定義するものです。
地上における電力インターネットが、発電・送電・配電・消費という構造を持つように、SETSは宇宙空間におけるエネルギーの生成・伝送・配分・消費の全体を包含するインフラ概念です。
Prometheusは、HELIOS BEAM(レーザー送電システム)とHELIOS CELL(光電変換受電システム)を中核技術として、このSETSインフラの構築を推進しています。衛星間送電を皮切りに、月面、火星、そして最終的にはダイソンスウォームの構築へと段階的に展開していきます。
■ 業界標準化への呼びかけ
Prometheusは本日より、SETSという用語の業界標準化を呼びかけます。
研究者、技術者、投資家、政策立案者、メディアのすべてのステークホルダーに対し、この用語の使用を求めます。業界が共通の言語を持つことで、議論の精度が上がり、標準化が加速し、投資と規制の判断が正確になります。
宇宙エネルギー伝送の時代は、すでに始まっています。その時代に相応しい言語を、今定義します。
■ Prometheusについて
Project Prometheus(以下、Prometheus)は、株式会社The Bedrock Space Groupが推進する中核プロジェクトです。**"Make Energy Infinite"「エネルギーを無限にする」**というビジョンのもと、SETS技術の開発・実装を通じてダイソンスウォームの構築を目指しています。宇宙空間で太陽エネルギーを捕集し、衛星間でのレーザー送電、地球へのマイクロ波送電の技術開発と実装を推進しています。

